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ホシケミカルズ、EPA活用で海外の新規が好調
ホシケミカルズでは今年4月、「埼玉メークアップ工場」を稼働し、アフターコロナを見越してベースメークの生産体制を整える。4月以降の計画では、独自の研究開発管理システムに製造部門の管理システムを新たに連携させ、業務効率化を図る。星野拓社長に話を伺った。取材のポイントアフターコロナを見越してベースメークの生産体制を整備
代表取締役社長 星野 拓 氏――今期(2023年3月期)はどのように推移していますか。
星野 前期より売上が若干苦戦している中で、海外からの新規受注は好調だ。
EPA(経済連携協定)を活用し、オーストラリアをはじめとするオセアニアと、タイやインドネシア、カンボジア、ミャンマーなどの東南アジアでも輸出実績が出てきている。
――来期に向けた抱負と、今後の「成長ドライバー」についてお聞かせください。
星野 4月1日には埼玉メークアップ工場が稼働する。これにより、クッションファンデーションをはじめ、下地やUVなどマルチなベースメークアイテムの安定した生産力の確保が期待できる。また、アフターコロナを見越し、メークとスキンケアの両立を叶えるベースメーク品の量産体制を整えていく。
4月以降の計画では、独自の研究開発管理システムに製造部門の管理システムを新たに連携させ、業務のさらなる効率化を図る。
工場にある原料の在庫状況を研究員がリアルタイムで把握することで、仕入れた原料を無駄なく使い切る意識を持って処方開発に取り組むことが可能になり、原料ロスをなくすことにもつながってくる。
処方開発者が原料の在庫状況を把握するメリットをもう1つ挙げると、保有する原料の中からいち早く試作品をクライアントへ提供できるので、これまで以上にスピーディな対応が可能になる。
今後の成長に向けては、昨年7月に国内の総代理店として新たにカナダ・シネオバ社のエッセンシャルオイル(全6種)の取り扱いを開始した。モミやポプラなど森林系の植物を粗原料としたウッディ系の独特な香りが特徴的であり、大きな期待を寄せている。
当社が国内での表示名称を取得した日本初の独自精油も含み、エコサートカナダとUSDAの認証を取得しており、原料販売に加えて配合品(OEM)の拡販にも注力していく。