化粧品OEM講座
化粧品にはどんな分類(カテゴリ)があって、どんな品目(アイテム)があるのかをご説明する前に、まず最初に申し上げておきますが、数ある化粧品OEMメーカーの中で、1社たりともすべての化粧品(アイテム)を自社で製造できる会社はありません。言い換えると、どの会社にも必ず得意なカテゴリーとアイテムがあります。その理由としては保有している設備が製造するアイテムに対応しているかどうかの「設備的な」理由と、設備は保有していても実際に作ることが可能かどうかの「技術的な」理由があります。
ここでは上記理由はひとまず置いておくとして、要すに皆さんが作りたい化粧品が、どのOEMメーカーで製造可能であるかを考慮して、製造委託先企業を選定する必要があります。
OEM製造メーカーさん(A社)によっては、皆さんが作りたい化粧品が自社設備で製造できない場合に、製造可能な他のOEM製造メーカー(B社)を紹介してくれることもあります。また、製造できなくてもそのOEM製造メーカーさん(A社)が窓口となって、他のOEM製造メーカーさん(B社)に製造委託されるケースもあります。
その場合、(A社)と他の製品で長い取引があったり、(A社)との深い信頼関係が成立しているなどの状況であれば、窓口を1つにすることで効率的な製品調達が図れたり、慣れない(B社)とのやり取りを行う手間が省けるなどのメリットがあります。
しかし、そのようなケースを除けば、製造依頼社である皆さんにとって、自社製品を実際に製造してもらう(B社)との間を(A社)に取り持ってもらい、納品価格に上乗せされる仲介マージンを支払うメリットはあまりありません。(※図a参照)。したがって、やはりはじめて化粧品を作る際には、皆さんが作りたい化粧品を製造可能なOEM製造メーカーを探して依頼することが望ましいでしょう。(したがって、やはりはじめて化粧品を作る際には、以下の表から製造可能なOEM製造メーカーを選定することが望ましいでしょう。)
【アイテム別カテゴリー分類】…(表1)
化粧品をアイテム別で見ると、大まかに以下のように分類できます。
| カテゴリ | 品目 |
| 基礎化粧品 | 固形石けん |
| 洗顔フォーム | |
| 洗顔パウダー | |
| クレンジングオイル | |
| クレンジングジェル | |
| クレンジングミルク | |
| 化粧水 | |
| ジェル | |
| 美容液 | |
| 乳液 | |
| クリーム | |
| パック | |
| マッサージ | |
| ゴマージュ | |
| ピーリング | |
| アイケア | |
| リップケア(リップクリーム等) | |
| サンケア | 日焼け止め(UV)化粧水 |
| 日焼け用化粧水 | |
| ベースメイク | パウダーファンデーション |
| リキッドファンデーション | |
| クリームファンデーション | |
| スティック型ファンデーション | |
| ルースパウダー | |
| プレストパウダー | |
| 化粧下地 | |
| コンシーラー | |
| メイクアップ | ペンシルアイブロウ |
| パウダーアイブロウ | |
| ペンシルアイライナー | |
| リキッドアイライナー | |
| マスカラ | |
| マスカラ下地・まつげ美容液 | |
| アイシャドウ | |
| 口紅 | |
| リップグロス | |
| リップライナー | |
| チーク | |
| ネイルカラー | |
| ネイルケア |
また、化粧品を内容物の材質や特殊な包装形態によって分類すると以下のように分けられます。
この見方は製造委託先のOEM製造メーカーを選定する際の基準となりますので意識しておくと良いかと思います。
というのも、化粧品OEM製造メーカー各社が保有する製造設備は、基本的に製造可能な化粧品の材質や包装形態を決定するうえ、全ての製造設備を保有する化粧品OEM製造メーカーは存在しないからです。つまり、製造設備を見ればその化粧品OEM製造メーカーが製造できる化粧品の材質や包装形態(≒アイテム)がある程度わかるのです。
このあたりは自分たちが作りたい化粧品の材質から製造可能なOEMメーカーを検討する際に参考にしてみると良いでしょう。
【内容物の形状・材質別分類】…(表2)
| カテゴリ | 品目 |
| 液体化粧品 | ローション・乳液・クリーム・液体石鹸類 |
| 粉末化粧品(粉モノ) | パウダーファンデーション、粉末状入力剤等 |
| エアゾール化粧品 (スプレー缶) |
スプレータイプ芳香剤・デオドラント、整髪料等 |
| 固形化粧品 | 固形石けん等 |
| 色モノ | 口紅などのメイクアップ化粧品のように、色合いが重要なもの |
| 特殊なもの | パック類 |
上記2つの分類表を参考に、自分たちが作りたい化粧品と照らし合わせて、リンク先の企業へコンタクトを取ってみるのも良いでしょう。
製造可能な設備を保有しているのであれば、あとは技術力や提案力などを総合的に判断して製造委託先OEM製造メーカーを選定することがベストな選択になるでしょう。
皆さんが作りたい化粧品を製造可能な
OEM製造メーカーの見当はつきましたか?
次章(第3章)で引き続きOEM製造メーカーの特徴・分類について解説しますので、
併せて参考にしてみましょう。