蘇州では、世界遺産である9つの古典庭園などを保護し、古来の庭園雰囲気破壊を阻止するよう、市内では高層オフィスビルの建設を基本的に禁止している。そのため、他の都市とは違い、3~4階建ての店舗もあったりするし、たとえ6階の店舗でも売場のビル単独で高層ビジネスセンターがないことが印象的である。まさにその理由で、今まで成熟商圏と言えるエリアは1700年の歴史を持つ「玄廟観」から起源する観前街商圏のみ。また、中心地で新規商業施設の建設もあまり進展はなかった。こんな状況下、新築マンションの建設が進む高新区、工業園区、平江新城など郊外の新区では逆に商業施設の整備が加速している。その意味では、蘇州では現代的な商業施設の発展はむしろ中心部においてではなく、郊外型総合ショッピングモールとして発展していく可能性が高いと思われる。