①オールインワンジェルのユーザーは、主に商品情報を普段慣れ親しんでいる身近なマス媒体(テレビ、新聞など)から入手しており、商品購入の決め手としては店頭ディスプレイのテスターやサンプル使用を重視し使用感によって判断していることが多い。
このことから、オールインワンジェルの販促活動においては多様なメディアによる情報発信と実際に商品を店頭で体感させるためのテスター使用などを組合わせることが重要で、今後はO2O(オンライントゥーオフライン)プロモーションも重要な戦略の1つとなる可能性がある。
②オールインワンジェルのユーザーは、スキンケア商品にあまり多くの効果(毛穴対策、シミそばかす対策など)を求めておらず、特に基本ニーズである「潤い補給」をベースに使い勝手としての「手軽さ・時間短縮」といったオールインワンジェル特有のコンセプトを求めている。
このことから、近年市場で多く見られる差別化戦略として「多機能訴求」へと向かうことは、逆にユーザーの基本ニーズに応えていないことが分かる。
③オールインワンジェルの市場を創出した先駆的ブランドであるドクターシーラボ社は、オールインワンジェルのカテゴリー内で様々なオールインワンアイテムを投入し他ブランドへのスイッチをうまく阻止できていることが分かった。
このことは、単なる差別化のための多品種戦略ではなくドクターシーラボのブランド内でスイッチニーズを取り込むことに成功した事例として、今後他社の商品戦略にも少なからず影響を与えていくことが考えられる。
④コモデティ化するオールインワンジェル商品において、差別化戦略のポイントはコミュニケーション戦略にあるといわれて久しい。
今回の調査で、オールインワンジェルユーザーは、特に販売チャネル別にニーズが異なることが伺えた。
チャネル別に訴求ポイントを柔軟に変えることによる差別化戦略に留まらず、チャネル別の新たな商品開発も視野に入れた戦略が今後は求められそうだ。
⑤オールインワンジェルのユーザーは、多くの「期待する効果」の中で、特に「肌の潤い・保湿」を求めている。
ただ、潤い補給の効果は、オールインワンジェル1品だけでは満足できておらず、約4割のユーザーが化粧水を併用している。
オールインワンの「手軽さ」を求めつつ、年齢に伴う美肌へのこだわりが他アイテム併用欲求に影響している様子が伺えた。
最近増えている併用を前提としたオールインワンゲルのセット訴求が好評であることは、今回の調査結果からも裏付けられた。
■ 目次 P1
■ 調査概要 P2
■ 調査サマリー P3
■ 本調査回答者のプロフィール P9
■ 調査結果のまとめ(ユーザープロフィール) P16
■ 調査結果の詳細 P29
■ 付録(調査票) P73
■ ソフィアリンクス企業概要 P88
■ 調査目的 : 本調査は、下記2点を目的に実施した。
①現使用オールインワンジェルブランド別に、ユーザーのプロフィールを把握する。
②各ユーザーの、現使用オールインワンジェルブランドに対する評価を確認する。
■ 調査対象 : マクロミルモニタ 20-64歳の女性で、下記の条件を満たす者
・オールインワンジェルを現在自分で買い、使っている
■ 調査地域 : 全国
■ 調査方法 : インターネットリサーチ
■ 調査時期 : 2012年10月15日(月)~10月17日(水)
■ 有効回答数 : 2,065サンプル
※ 日本におけるオールインワンジェル使用者(女性)の縮図になるよう、人口構成比(年齢5歳刻み)×出現率で下記の通り割付
■ 調査企画 : 株式会社ソフィアリンクス
■ 調査実施 : 株式会社マクロミル