この程、TPCマーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=松本竜馬)は、中国の化粧品市場について調査を実施、その結果を発表した。
【調査結果】
◆2022年の中国化粧品市場は、前年比3.6%減の3兆7,100億円。ここ10年で初めてのマイナス成長となっている。これは、コロナウイルス感染拡大および徹底的なゼロコロナ政策の実施で、同年の3月以降、中国・上海をはじめとした主要都市が封鎖となったことにくわえて、外出制限および消費者マインドの低下により不況が続いていることが影響している。
◆中国化粧品市場をチャネル別にみると、オフライン販売はロックダウンの影響で低迷となっている。とりわけ百貨店・ショッピングモールチャネルでは、カウンセリング販売を中心に展開してきたブランドが業績不振で化粧品専売コーナーから次々に撤退している。一方、オンライン(ネット通販)チャネルは経済の停滞のなかでも堅調に推移しており、市場全体における構成比が4割近くなっている。SNSプラットフォームにECサービスを融合する『Douyin』(中国版TikTok)や『RED』(小紅書)では、「PROYA」(珀莱雅化妆品)を筆頭にローカルブランドが消費者とのコミュニケーションを深めることで認知を拡大し、売上を伸ばしている。また、化粧品専門店『セフォラ』やドラックストア『ワトソンズ』はDXを強化し、ネットから注文された商品を実店舗から“即時”に配送することで、大幅に減少した店舗売上をカバーしている。
◆また種類別にみると、フェイシャルケア商品のほとんどが減収しているなか、フェイスマスクは前年比1.6%増の2,600億円と微増している。中国ではフェイスマスクに特化したローカルブランド「Mask Family」(上海悦目化妆品)が市場をけん引しており、シートマスクや泥パックなど豊富なラインアップを展開することで、保湿から毛穴ケア・ニキビケアまでの幅広いニーズに対応している。コロナ禍ではマスクの着用によって、肌が敏感と感じたり、ニキビができやすくなるような悩みが増え、在宅時間を利用して肌荒れの症状を手軽に緩和できるフェイスマスクの需要が高まりつつある。
◆2023年(見込)については、2022年比7.9%増の4兆30億円で推移する見通しである。ゼロコロナ政策からの解放に伴い、市場は緩やかな回復を見せている。ローカルブランドの台頭で市場競争が激化しているなか、日本メーカーはデジタルの取り組みを強化しながら、コンセプトショップや旗艦店といったオフライン販売の展開を推進しており、認知の拡大を図っている。今後さらなる成長のためには、インタレストコマースの活用を通して潜在消費者にアプローチすることと、ALPS処理水の放出を受けて日本製品を不安視している消費者に、日本の化粧品ならではの“安心・安全”をアピールすることが鍵である。
◆当資料では、市場全体およびブランド別・分野別・種類別・チャネル別の販売高を算出し、近年の変化を分析している。また、中国の化粧品市場を読み解くための7つのキーワードや消費者の意識、5大注目市場を解説。さらに、大手の日系企業から急成長の中国ローカル企業まで、中国のキープレイヤー10社の最新動向を明らかにしている。
【調査要覧】
<調査対象企業>
・ 株式会社資生堂
・ 花王株式会社
・ 株式会社コーセー
・ 株式会社マンダム
・ ロート製薬株式会社
・ 株式会社ポーラ
・ L‘Oréal S.A.
・ The Estée Lauder Company
・ Amorepacific Corporation
・ 珀莱雅化妆品股份有限公司
【調査実査日】
2023年7月~12月
<資料名>
2024年 中国の化粧品市場
―機会と脅威が共存する市場で、日本企業の次の一手とは―
URL:https://www.tpc-osaka.com/c/beauty/mr210230617
発刊日:2023年12月22日 頒価:108,900円(税込)
【会社概要】
会社名:TPCマーケティングリサーチ株式会社
設立:1991年8月
所在地:大阪市西区新町2-4-2 なにわ筋SIAビル
事業内容:マーケティングリサーチおよびコンサルティング、調査資料の作成・販売
コーポレートサイト:http://www.tpc-cop.co.jp/
オンラインショップ「TPCビブリオテック」:http://www.tpc-osaka.com/
ISO27001認証書番号:IS598110
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TPCマーケティングリサーチ株式会社