資生堂は、唇の角層タンパク質と菌叢を網羅的に解析し、唇の性質を詳細に明らかにした。これまでは、唇の表面形状や断面の構造観察などの組織学的な側面から唇の情報は知られていたが、今回、唇の角層タンパク質の構成成分や比率、角層の菌叢などを網羅的に解析することによって、唇のケアには皮膚科学やスキンケアの視点に加えて、唇から連続して存在する粘膜の視点からもケアするアプローチが重要であると考えられた。さらに、唇の粘膜を健常に維持・改善するために、唇のバリア機能を高める成分としてヒアルロン酸を見出した。一般的な皮膚の性質に加えて粘膜の性質も併せ持つ唇に対して、この成分を与えることで、唇のバリア機能を高め、荒れにくく、潤った唇を維持できることが期待される。