【クロス・マーケティング自主調査】企業ブランド好感度アップの要因分析

企業ブランド好感度アップの要因分析
~リスクマネジメントとCSR活動が、好感度アップとロイヤリティアップに貢献~

本調査では、特定の企業ブランドへの好感度が大幅にアップした事例を集め、その要因の分析と、大幅アップの波及効果(ロイヤリティ向上や、周囲への口コミ効果など)を確認した。

好感度が大幅にアップした事例としては、[ユニクロ][サントリー][ソフトバンク][パナソニック]などが上位に挙げられ、[ユニクロ][ソフトバンク]は「震災後の対応」、[サントリー]は「CSR活動」、[パナソニック]は修理回収などの「リスクマネジメント」がその評価要因として抽出された。

また、その波及効果として、継続的な企業ブランドへのエンゲージメントとバズ効果が確認できた。

調査方法 : インターネットリサーチ(クロス・マーケティング アンケートモニター使用)
調査対象 : 関東一都六県に居住する20~69才の男女で
企業やブランドに対する印象が、「すごく良くなった」経験を持つ者。
有効回収数 : 本調査 1,000サンプル 男女別 x 年代別 で均等割付
実施期間 : 2012年5月29日(火)~ 2012年5月30日(水)

0.好感度大幅アップの経験

特定の企業ブランドへの印象が「すごく良くなった」経験は10%。
男女とも若い層の方が、経験者の割合が高い。

1.好感度が大幅にアップした企業ブランド

好感度が大幅にアップした経験を持つ企業ブランドは、[ユニクロ]が他企業を引き離しトップ。
2位グループは[サントリー] [ソフトバンク] [パナソニック]。
3位グループは[アップル] [ホンダ] [トヨタ]。

好感度が大幅にアップした企業ブランドの業種は、「電気機器」(17%)、「ファッション・繊維」(16%)の2つが多く、以下「飲料」(9%)、「自動車」(8%)、「携帯キャリア」(6%)と続く。

2.好感度大幅アップをもたらした体験や情報

[ユニクロ]は、「震災後の対応」「商品の品質・機能」「コミュニケーション」「企業姿勢」など多方面から評価を集め、トップの座を獲得。

[サントリー]は、「環境対策」や「工場見学」などのCSR活動や、それを「キャンペーン」などを絡ませながら「ホームページ」で紹介している点が評価されている。

[ソフトバンク]は、「震災後の孫氏の寄付」が大半を占め、「経営者個人の言動」がブランドイメージと強く結び付いている。

[パナソニック]は、「(危険性のある)ストーブの自主回収」を誠実に継続して行う企業姿勢に加え、「アフターサービス」や「問い合わせ」時の「人の対応」が評価されている。

[アップル]は、「革新的な商品」と、その「使用感・操作性」が評価の主軸。[ホンダ]は、広告タレントに問題が発覚した際の素早い対応を評価する声が最も多い。(調査の実施時期が、当該タレント問題のテレビ報道時期と合致してしまった影響が大きい)

[トヨタ]は、「リコール対応」や節目での「社長の会見」などから感じられる企業としての「誠実さ」が評価のポイントとなっている。

[ヤマト運輸]は、「震災後の寄付活動(荷物1個に付き10円寄付)」を称賛する声が多数を占める。

[東芝]は、店頭や問い合わせ時の「人の対応」や、「商品・技術」への評価が複数挙げられている。

[ソニー]は、「サポートセンターの対応」が最も多く、次いで「商品の操作性」も複数挙げられた。

「電気機器」では「店員・社員の対応」、「ファッション・繊維」では「商品・サービス」、「飲料」では「企業の本業外の取り組み」、「自動車」では「企業としての対応」が特徴的なフック。

3.好感度大幅アップの体験時期

好感度が大幅アップした経験は、「1年未満」「1年位前」「2~3年前」がそれぞれ23~25%ずつ挙げられており、
年齢によらず、比較的最近の体験に基づいている様子。

4.好感度大幅アップのきっかけ

「広告」「広告以外」を合わせたメディアからの情報接触が「自分の実体験」と拮抗しており、情報接触だけでも大きな意識変化が起こりうることがわかる。

「口コミ」は「友人・知人」、「広告」は「テレビCM」、「テレビ番組」は「ドキュメンタリー/教養」「ニュース」、「インターネット」は「企業ページ」からの情報入手がきっかけ。

5.好感度大幅アップ企業ブランドへの事前の関与

好感度が大幅にアップした企業ブランドの、以前の「認知率」は8割、「利用経験」は6割。
体験以前の印象は「良かった」が34%、「良くも悪くもなかった」が59%。

6.好感度大幅アップ後の意識、利用状況

好感度が大幅にアップした企業ブランドは、4割がその後印象がさらに良くなり、6割以上が利用頻度が増加。
一過性ではなく継続的なロイヤリティアップに結び付いている。

7.好感度大幅アップ体験のシェア状況

自分の体験を周囲の人に話したことがある者は69%、またのその多くが複数回話題にしている。
一方、Web上で自分の体験を発信したことがある者は10%。

<ブランドに関する調査 調査概要>
■調査方法 : インターネットリサーチ(クロス・マーケティング アンケートモニター使用)
■調査時期 : 2012年5月
■地域 : 全国
■調査対象 : 20~69才の男女で、企業やブランドに対する印象が、「すごく良くなった」経験を持つ者
■有効回収数 : 1,000サンプル 男女別 x 年代別 で均等割付
■設問数 : 属性設問14問+本調査18問
■調査内容

□属性設問 (性別・年齢・居住地・婚姻状況・子供の学年・職業・世帯年収)
□メディア利用 (インターネット利用時間・利用SNS・テレビ視聴時間・新聞閲読頻度・閲読雑誌数)
□企業ブランドへの印象が、ものすごく大きく変わった経験
□「ものすごく印象が良くなった」企業ブランド名
□上記企業ブランドの以前からの利用経験
□企業ブランドだけでなく、商品やサービスの印象も良くなったか
□「ものすごく印象が良くなった」商品・サービス名
□「ものすごく印象が良くなった」体験時期
□「ものすごく印象が良くなった」きっかけ
□「ものすごく印象が良くなった」体験の具体的な内容
□「ものすごく印象が良くなった」企業ブランドの以前の印象
□「ものすごく印象が良くなった」体験後の現在の企業ブランドへの印象
□「ものすごく印象が良くなった」体験後の、当該企業ブランドの利用頻度の変化
□「ものすごく印象が良くなった」体験の周囲へのシェア状況
□「ものすごく印象が良くなった」体験の周囲への口コミ回数

本件に関するお問合せ先

株式会社クロス・マーケティング担当:来條 貴史(らいじょう たかし)
東京都中央区銀座8-15-2 銀座COMビル6F
TEL : 03-3549-0230 FAX : 03-3549-0221 E-mail :sales-inq@cross-m.co.jp

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