富士経済は、2021年のヘアケアの市場規模について、前年比2.7%増の5925億円と見込んでいる。ヘアケア市場は2015年以降、ボタニカルを訴求した新ブランドの投入が相次ぎ、ボトル単価が1000円を超える高価格帯商品が好調に推移してきたが、2020年は新型コロナの影響による美容室の休業や家庭でのヘアカラー需要、在宅時間の増加によって、ヘアケアにかける時間が増え、アウトバストリートメントをはじめとしたスペシャルケアアイテムの需要が増加した。そうしたケア意識の高まりから、例年にも増して高価格帯ブランドが好調に推移したという。REPORTOCEANが2021年10月4日に発行したレポートによると、世界の高級ヘアケア市場は、2020年には約211億4000万米ドル、2021年~ 2027年の予測期間には6.04%以上の健全な成長が見込まれており、2027年までに317億米ドルに達する見込みだ。原料各社は、そうした高付加価値ニーズに対応するとともに、環境配慮型の提案に力を入れているようだ。