去る10月22日に発行した週刊粧業65周年記念号の目玉特集「シンクタンクに聞く2019年化粧品市場」において、一部のアナリストや取材対応者はヘアケア市場が活気を欠いていると指摘し、全体的に好調に沸き立つ化粧品マーケットにあって頭髪用が勢いを失っている様子が浮かび上がった。一例として、長い期間にわたって市場を牽引している訴求キーワード「ボタニカル」を例にすると、鮮度を放つというよりはここへきて根を張り、1つのジャンルを確立した印象がある。消費者の新しい興味を喚起するという意味において、「ボタニカル」は役目をまっとうしたようだ。こうした傾向を反映してか否か、有力シンクタンクの矢野経済研究所は「ヘアケア市場に関する調査(2017年)」で市場規模が4408億円で対前年比が0.6%増と横ばい推移をあぶり出していた。また、同社とは特性や持ち味が異なるインテージSRIデータはヘアケア市場の「市場動向」を捉え、2017年は2%縮小したと発表した。