美容健康ビジネスのジャンルで大きな一角を占めるまでになって久しい「エイジングケア」が、ここへきて愛用者基盤の増加や熱さを機敏に感じ取ったメーカーの反応により、市場を動かしていく波動や推進力が高まっているように感じられる。一例を挙げると、化粧品大手や飲料の巨艦が出稿料は高額でも在宅率が高い時間帯の地上波キー局に狙いをつけ、アンチエイジング化粧品の宣伝を積極的に展開している光景に時代性を見て取ることができる。また、強い経済連携でつながってきた米国市場を見た時、アンチエイジング市場が2022年までに2兆円強まで拡大すると予想されている。その背景には、1946~1964年生まれのベビーブーマー世代が老齢期に入って有力な商機を生んでいることがある。2月には参入企業の1つであるP&Gがアンチエイジングケア商品を拡充するため、ニュージーランドのスキンケア会社を買収した。一方で、「エイジングケア」を考えるうえで「保湿」も押さえておかなければならない。うるおっていてこその若さ--。抗老化と保湿の両軸から有力原料を紹介する。