安心安全ばかりを追求するあまり、末端の声として「反面で、効果実感に乏しい」といった印象が拭えなかったオーガニック化粧品が、ここへきてコスメフリークの評価が高くなってきたとされている。根底では、参入プレーヤー数が多くなってきたことで企業間またはブランド間の勝ち残り競争が激化する中、安心感を押さえたうえでメーカーが標榜する価値と、実際に使った時の実感が合致してきたという指摘がある。実際、出退店が頻繁で鮮度アップに躍起な有力テナントの変化を追っていると、オーガニックに分類できる勢力が台頭している様子を見て取ることができる。こうした実態からは、前出の指摘「実感が合致」に信憑性を感じ取ることができる。とりもなおさず、愛用者から評価を受ける化粧品の成り立ちは原料が命運を担っている。「ナチュラル」や「オーガニック」と掲げた化粧品の一群が台頭し、売り手先行の機運から脱して買い手の関心度が主導する市況感に変わった今、ここに係わる注目原料を整理・掌握しておく必要がありそうだ。