実年齢よりも「若く見られたい」と望む大人の女性の渇望が鎮まる気配はなく、マスメディアが発信する広告に触れているとチャネルを問わず「エイジングケア」にリーチした発信がそこかしこに見られる。そうした実態からはまさに、美容サプリメントまでを含めエイジングケアに該当する消費材は時代が求める必需品の一ジャンルに駆け上がっていることがわかる。とりわけ最近では、具体的な肌悩みでは負の双璧といえそうな「シミ」と「シワ」が改善できると表示することに認可が得られる時代が到来し、化粧品愛用者は確かな効能効果を、またメーカーは研究費用などコストに見合った回収が見込める市場構造が「エイジングケア」の一角にでき上がったと見ていいだろう。いい換えると、こうした実状はメーカーを支える原料会社にとって企業力が正当に評価され易い土壌が整ったと見ることができ、イメージ訴求へ消費者をなびかせずに末端の愛用者を製品力で囲い込める時代がやってきたと理解していいのかもしれない。