歯の健康が、全身の老化や疾患リスクと深く関わることが広く知られるようになった。その認識の変化が今、オーラルケア産業の競争構造そのものを書き換えつつある。こうした中、ライオンは国際歯科研究学会(IADR)の最上位企業会員枠「President's Circle」に就任した。1920年設立、約1万1000名の研究者を擁する口腔医学分野で世界最大のこの学術団体の最上位枠に、アジアのコンシューマーヘルスケア企業が加わるのは初めてのことだ。130年にわたりオーラルヘルスケアの研究開発を続けてきた同社が、なぜ今、世界の学術コミュニティの中枢に本格参入するのか。その問いへの答えは、市場環境の変化に直接結びついている。