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    東洋ビューティ・瀧見社長、繁栄し続けるOEMへの想い ~次期5カ年は、30~40代の若手社員の声を計画に反映~

    化粧品・医薬部外品のOEM事業を展開している東洋ビューティの2014年4月期(73期)は、既存顧客の受注増とともに新規顧客の開拓が進展し、増収増益で推移した。同社の瀧見良平取締役社長に今期の意気込みとともに今後の成長戦略について話を聞いた。

    年間生産数量は3万5000トン、供給責任は増大の一途


    取締役社長 瀧見 良平氏

    —今期で最終年度を迎えた5カ年計画の進捗状況をお聞かせください。

     東京支店の移転・拡大(2010年秋)や中央研究所の拡張(11年)とともに必要な設備補強を図り、順調に進めてきた中、昨秋は本社の拡大・移転を計画よりも前倒しで実現することができた。

     過去の取材でも触れたように、初年度(70期)の期末が近づいた頃に起きた東日本大震災の時に宇都宮第1・第2工場(栃木県)が被災してしまい、他のOEMへ移されても仕方がない状況だったが、反対に取引先や仕入先からたくさんの支援をいただき、早期での操業再開を実現できた。

     信頼・つながりの強さであると認識するとともに、当社への期待値であると捉え、以降の取り組みにつなげていきたいという気持ちを強めることになった。それが近年の業績につながっていると感じている。

     71期は被災時の受注分が後ろ倒しになり、業績が大きく伸長したが、72期はその反動で、得意先の在庫調整により通年の受注分が大幅に減少し、苦しい局面に立たされた。しかし、スキンケア製品を中心とした企画提案で新規顧客との取引を拡大し、何とか前年とほぼ横ばいで着地することができた。営業面において大きな自信につながった1年だったと言える。73期も新規顧客獲得の流れを維持し、正常に戻った既存顧客の受注分をそのままプラスオンできた。年間生産数量は3万5000トンを超え、その量からしても供給責任は大きくなったと感じている。

    —新規取引が増えている要因を挙げると。

     西日本の顧客を中心とする本社営業が堅調であることに加え、東京支店営業の新規取引が増え、売上げが大きく伸びてきているのが好調の一因だ。

     東京支店は改装時、商談室を増やすとともに企画サポート室を設け、宇都宮研究所との連携を強化することで、企画提案力を高めた。広くてキレイなオフィスへの移転は、従業員のモチベーションにもつながったと感じている。

     駅直結のビルに構えた新本社もまた、応接・商談室が増え、旧本社に比べてだいぶアクセスしやすい環境になった。東京本社と同様の効果が得られることを期待するとともに、取引先や仕入先との関係深耕を図っていきたい。

    研究開発はビジネスの根幹、「人財」への投資を継続

    —今後の成長戦略についてお聞かせください。

     10数年前だったら、メディアから取材オファーがある業界でなかったことを踏まえれば、化粧品業界内におけるOEMのイメージは向上し、業界内でのポジションが高まってきたと感じている。

     それは、各OEMが製造技術とともに、素材研究や処方開発など自社の研究開発に力を注いできたからだと言え、嬉しいことに当社にも中途採用を募集すれば、優秀な人たちが集まるようになってきた。研究開発は当社ビジネスの根幹になってきており、研究者数は東西2つの研究所で80名を超えた。中途採用は、その人の経験・能力とともに、社内に刺激を与える相乗効果もみられ、今後も研究者をはじめ、海外からの問い合わせに対応できるスタッフなど、必要な「人財」への投資を継続していくつもりだ。

    —社長就任(12年10月)から、何か心がけていることなどございますか。

     どんなに機械化が進んでも、ビジネスは最終的に「人の力」だと信じている。それは先の震災時でも強く実感したことだ。取引先を第一に考える方針に変わりはないが、社員は株主よりも大事にしたいという気持ちで経営している。社員が会社に満足してこそ、収益につながり、結果的に株主へ還元できるという好循環を生むと思う。

     ソフトとハードの双方で社員が働きやすい環境を提供していくのが私の使命と考え、福利厚生の面をより充実させてきたつもりだ。今年4月には、アベノミクスの影響で話題に上がったベア(ベースアップ)を当社も実施した。後日発表された各業界の上場企業よりも高い水準だったことは、社員のモチベーションにもつながるものと信じている。

    若手社員の「夢」を長期計画に反映

    —新たな5カ年計画に向け、意気込みを聞かせてください。

     来期(75期)でちょうど100周年まで残り四半世紀となり、100年繁栄し続ける企業づくりを意識した活動に取り組んでいく。

     この5年の間はその土台づくりに位置づけていた。その集大成となる今期中には創業の地である旧本社所在地をイノベーションセンターに名称を変更し、併設している中央研究所の拡張・改装を予定している。訪れた取引先や仕入先に中を見学してもらえるような研究開発センターを構想している。

     そして次の5カ年では、この5年間で築いた土台をより強固なものにしながら、さらなる高みを目指していく。

     具体的な施策はこれからだが、現在、30~40代の若手社員に「100周年時の東洋ビューティ」を想像してもらい、夢を語ってもらう機会を設けており、その声を計画に反映させていくつもりだ。

     これまでも若手社員には積極的に責任のある仕事を任せ、経験を積んでもらうようにしてきた。化粧品技術開発展のレイアウトにはじまり、新本社のレイアウトも若手社員がプロジェクトを立ち上げてデザインしたものだ。そうした経験の積み重ねによって、自然と会社の将来を考えるようになってきている。

     社員の平均年齢もいい意味で高まり、現在は30代半ばで、100周年を迎える頃には会社の中心的な役割を担っているはずだ。その頃にはとうに引退しているであろう私たち世代が決めるよりも、中核になる世代が抱く東洋ビューティの実現に向けた計画を立てることが大事であり、若手社員からたくさんの夢を聞けることを楽しみにしている。

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